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2012.04.27

  • 海外現地レポート

アメリカ東海岸研修 East Coast Study tour in the U.S.A.

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4月中旬、大学生のグループを連れてアメリカ東海岸"ボストン・ワシントンD.C."に行ってきました。英語研修ということもあり、このグループの引率教員はアメリカ人の先生、各都市のツアーガイドもアメリカ人、常に英語に触れる旅となりました。

アメリカの歴史が詰まった古都ボストンは「日本最初の自由独立人」と言われる新島襄(Joseph Hardy Neesima)の人格と思想を形成した地であると聞けばこの街にますます親近感がわくことでしょう。
海外渡航が禁止されていた1864年6月、函館から船出した新島は途中幾多の偶然と幸運に恵まれ、翌1865年(慶応元年)7月にボストンに到着、ボストンでも屈指の高級住宅地ビーコンヒルに邸宅を構える新島の「アメリカの父」A.ハーディーに迎え入れられます。ハーディーは当時のボストンで支配的だった会衆派(プロテスタントの一派 Congregationalism ピルグリムファーザーで知られるピューリタニズムから派生)の篤信であり、彼の庇護を受けた新島は会衆派の名門高校Phillips Academy、さらには同じく会衆派の名門Amherst College、Andover Theological Seminaryへと進学することになります。
8年間のアメリカ留学を終え「自由の愛好者」を自ら名乗るようになった新島は、会衆派のミッションである「アメリカン・ボード」(当時A.ハーディーが理事長)から宣教師に任命されて横浜に到着、その後は宗教家、教育者として「リベラリスト(自由人)」育成を目指して、同志社英学校(同志社大学の前身)を設立します。さらに同志社大学設立運動を続けますが、徳富蘇峰らに10か条の遺言を託して1890年に46歳で死去しました。

普段のボストン観光では見逃してしまいそうですが、ボストン市内に残る新島襄ゆかりの地の写真を一部を紹介します。

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レンガ建て住宅と石畳、ガス灯が美しいビーコンヒルの 4 Joy St.に位置する旧ハーディー家はいわば新島のホームステイ先

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ボストン郊外のレキシントンにあるハンコック教会
この会衆派の教会で新島が1874年に初めて説教を行いました。

そして次の目的地は、首都ワシントンD.C. 計画的に作られたこの街は、豊かな緑と白亜の建物が非常に美しい街です。

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また今年は日本から友好のために贈られた桜が、ワシントンD.C.に来て100周年を迎えたということもあり、各所に100周年記念のポスターやお土産を見ることができました。残念ながら、私達が訪れたときにはすでに桜のシーズンは終わっていましたが、桜の木には青々とした葉が茂っており、また違った美しさを楽しむことができました。

ワシントンD.C.には、約1億4000万点以上もの展示物がテーマ別、建物別に所蔵されている「スミソニアン博物館」があります。

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膨大な数の絵画が飾られている国立美術館、地球や動物、人類の歴史について学べる国立自然史博物館、アメリカの歴史を学べるアメリカ歴史博物館など、1.2kmにも及ぶ広大な敷地の中に魅力的な博物館が多く並んでいます。最も規模が大きいのが、航空機や宇宙船の歴史を展示している「国立航空宇宙博物館」です。

私達がワシントンに滞在しているちょうどその時、ケネディ宇宙センターでの任務を終え引退したスペースシャトル「ディスカバリー」が、この国立宇宙博物館に貯蔵されるためにワシントンD.C.に来ていました。その運ばれ方に、街中の人々が興味津々!なんと、スペースシャトルが飛行機の上に乗って運ばれて来るのです。その姿を一目見ようと、多くの人が外に出て空を見上げていました。ラッキーなことに、私達もその姿を見ることができ、学生達も大喜びでした。

アメリカの歴史的な部分に触れることができ、そして「今」しか体験できない、見ることのできないものに出会える、アメリカ東海岸の英語研修でした。

大阪営業所 三芳・秋吉